うらるんた製作日記2003年4月

オモテの仕事がシャレにならない忙しさで、すっかり日記が滞りました。すいません。

2003.04.05 「The Other Final」

 忙中閑ありってことで、見に行ってきました「アザー・ファイナル(The Other Final)」。
 日時だけ指定、現地集合の鑑賞会。大阪公開初日ってことで、もしかしたら座れないかも……という心配は幸か不幸か杞憂に終わり、その回の観客の約3分の1から2分の1くらいをうらるんた関係者が占めてしまいました。

 で、感想。もうその、「最下位決着戦」という発想、ブータン人がサッカーする、というシチュエーションだけで面白いので、細かいことはいわずにおこうと思うのですが。(以下、映画の内容のネタバレを含みますのでご注意。もっとも内容といっても、試合の結末含め既に昨年あちこちで報じられている出来事ですが)
 
The Other Final とりあえず、「空港で僧侶がカターで出迎えて祝福してた!」▽「子どもと手をつないで選手入場する時も空いたほうの手にカター握り締めてぶらぶらさせてた!」▽「ブータンチームのコーチが赤いひもを首にかけていじくりまわしていた!」▽「グラウンドの側壁? に大きなタンカが描いてあってカッコよかった」(←勝手に持ってきた左の画像参照! ここで壁蹴りとかしちゃまずいんだろうな)▽「ブータンチームのエースストライカーの私服Tシャツがなぜか『SEGA』(ゲームキューブのロゴね)」▽「前日の懇親会の飲み物が、瓶にストロー挿した『ミリンダ』。しかも最後はやっぱり歌合戦状態に」▽ブータンの応援は『(手拍子)チャチャチャ、(バンザイして)ブータン!』スタイルということが判明▽出演ブータン人全員が(電器屋のおねえさんにいたるまで)英語でインタビューに応じていた。ブータンの英語教育は本物らしい――などなど、余計なところに反応しまくりの私たち。もうこんなんだけで見る価値ありありってもんです(というより、こういう部分を見に行ったのか…)。
 なかには「ブータンの役所の偉い人が着ていたゴの布地(ブータンやチベットで好まれる伝統的なプリント柄でトップの壁紙の左端部分このページの壁紙にしてます)の色合いが全体的に赤味がかっちゃってて、『あっこの人も洗濯しちゃったのね』と思った」という感想を口にしていた人も。わはははは! ブータンサッカー協会会長(兼首相)も撮影した映画監督も、そんなところに反応されているとは思うまい(笑)。
 いや、フツーの突っ込みどころもあるんですよ。「試合中に犬が乱入! しかも誰もそれを止めない!」とか、「(モントセラトで)ボールを蹴ったらヤブの中に入っていって見失い、練習一時中断!」「コーチ辞職! かと思えば審判失踪! 公式戦2日前になってもレフェリーがいない!」とか。映画では突っ込んでもらえず、淡々と流されちゃってますけど。

 ……んー、そうなんだよね、元々が楽しいわくわくする話だからこそ、「こんなに面白い話なのに、どうして素直に撮らないの?」と思ってしまうドキュメンタリーでした。なんか知らないチェスみたいなゲームのアップとか、作為的に過ぎる白いボールが転がってく映像とか、顔のアップの早回しその他、一度や二度ならまだしも、心象風景みたいなイメージ映像を延々と流しすぎてそのたびに興ざめ。現実のシーンが断ち切られてしまうから、盛り上がるべき場面が盛り上がらない。
 それから、素材となる映像が悪すぎてガッカリ。撮り直しの効かない本物の公式試合だというのに、カメラ1台しか回してないの? しかもまるでホームビデオかという出来。スポーツとしてサッカーをどう撮るかなんて、オランダ人ならノウハウ知り尽くしているでしょうに。サッカー映画を標榜しながら、肝心のの試合でヒイた画面しかないのはなんでなのよ? 一緒に行った人たちは口々に「制作費がなかったのかな」とつぶやいておりました。広告代理店でもつければよかったのに。ま、「白いボール」含め、製作側はそうしたくなかったんでしょうけどね。

 映像製作のことはなんもわからない私でも、途中、あまりにも演出がうっとおしくなり、「これをNHKに作らせていれば感動巨編が…」「民放が作っていたら『電波少年』的なテロップ満載のバラエティになってるだろーな」「その前に、まんま『世界まるみえなんとか』か」…などと考えておりました。



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